ライナーノーツ

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ライナーノーツは、音楽関係者による文章作品のことである。

概要[編集]

マキシ盤の音楽CDには、ケースの外壁とCD本体の間に薄い紙が入っている。その紙に記述されている文章がライナーノーツである。

ライナーノーツには、CDに収録されている楽曲の情報の他、歌っている人たちの情報が書かれている。しかし、楽曲を作っているアーティスト自身がこれを記述することはまず無い。これについては後述

記述されているもの[編集]

前項でも軽く触れたが、ライナーノーツにはCDに関する情報が記載されている。

邦楽であれば、収録されている楽曲の歌詞が書かれた歌詞カードであったり、アーティストの写真集であったりする。

だが、洋楽の場合、ライターによるオリジナルの文章が書かれることになる。例えばこのような感じである。

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ニューヨークの自由な風に吹かれながら俺は考えていた。
このホテルが建つ○○スクエアは伝説のバンド××が最後のレコーディングをした場所だ。
ここであの名曲「hoge」が完成した。
レコーディングスタジオの空気は張り詰めていて、何度となく録りなおしがされた。
そして収録の後の一杯のビール、そのために奴らはこっけいな歌をうたうのだ。

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こういった文章から伝わることは、この文章を書いたライターがニューヨーク旅行を楽しんだということだけである。

また、アーティストについての詳細な紹介解説の文章が記述されることもある。音楽用語やアーティストのメンバーや支持者の名前が突然出てくる紹介文のため、知識の無い者が読んでもさっぱり理解出来ない。

誰が書いているのか[編集]

さて、こういった文章は誰が書いているのだろうか。洋楽のCDである場合、アーティスト自身が文章を書くことはまずありえない。アーティストが日本語を理解していないからだ。

たとえ理解していてもこれほどの情報を記述することは難しい。では、誰が書いているのであろうか。

音楽業界では日々競争が繰り広げられている。競争に勝った者はミリオンヒットを飛ばし、巨万の富を得るに至るが、敗れた者は、CDの在庫を抱え、損失が発生し、路頭に迷うことになる。

そういった音楽をかじった者に洋楽CDのライナーノーツを書く仕事が舞い込むのである。

ほとんどオファーの来ていない三流アーティストであるから有り余るほどの時間がある。しかし、担当したアーティストが、自分の知るところでない可能性がある。

そうなれば、ライターとなった彼は、書くべき対象となったアーティストを熱心に調べ、観察する。それで足りなければ、彼らが暮らしていた場所に向かったり、関係者に連絡を取ったりする。そうやってアクションを繰り返すうちに締切がせまってくる。そして仕方なくライターは旅先ででっち上げの文章を仕上げて碌に推敲もしないまま提出することになってしまうのだ。

半端な音楽のプロによる文章であるため、音楽用語にまみれていて一般の人にはわかりづらい。また、事実を整理しないまま詰め込んでいるため、解読のためには結局相当量の知識を要求されてしまうのだ。

しかし、アーティストのことを知ってほしいというライターの熱意は本物なのである。

ライナーノーツによる効果[編集]

ライナーノーツの存在によって得られる経済効果というものがある。 まず、活躍の場がなくなったアーティストをライターとして雇用することによる一件分の雇用と、文章の存在による原稿料がある。 次に、文章を読んでアーティストのことを理解した購入者がリピーターとなってくれたことによるアーティストの売り込み効果がある。

また、よく分からない文章の存在が、中二病患者の精神を刺激する可能性がある。

この世代の人達はわかりにくいものを「かっこいい」と認識する傾向にある。一度かっこいいと思ったものは繰り返し摂取したくなるようになる。似たような文章を量産してやれば必ず食いつくため、ライトノベルに食いつく層を生み出す装置としての機能を有しているのだ。

こういった大きな効果を生み出すライナーノーツは社会経済と切っても切れない関係にあるのだ。

例外の存在[編集]

アニメ神のみぞ知るセカイのキャラクター中川かのんによるいわゆるキャラソンのアルバムである『Colors』には、商品説明にライナーノーツと表記されていたにもかかわらず実際には封入されていなかった。 購入者からそれを疑問視する声が上がると神のみぞ知るセカイ公式ツイッターは「ライナーノーツは歌詞カードのことでして封入ミスではないです。ややこしい表記ですいません」と返信。 「ライナーノーツ」という言葉が「歌詞カード」と同義になった瞬間である。